最先端の糖尿病治療・対策をご提案

糖尿病の患者様は依然として多く、近年は中高生など若年化も見られるようになりました。高校生でメタボリックシンドロームの診断を受ける人もいます。
糖尿病のほとんどを占める「2型糖尿病」は「生活習慣病」とも呼ばれるように、生活習慣や食生活による体への負担が、病気という形で現れたものです。まずは生活習慣の改善や、コンビニ食でもできる食生活の改善、できる範囲の軽いスポーツなどから、メタボ生活を変えていきましょう。
糖尿病の進行が見られる患者様にはお薬もお出しします。2型糖尿病の内服薬は、大きく3つのタイプ、複数の種類に分けられます。患者様の糖尿病の状態に合わせて、もっとも効果的なお薬をお出しすることも、糖尿病専門医の仕事です。

当院の診察・治療方針

1. 基本は健診です

糖尿病には全身症状も見られますが、症状が自分でわかるころにはかなり進行していることがほとんどです。
糖尿病は早期発見、早期の治療開始が重要な病気です。早期発見をするためには、血液検査が必要です。
市町村や企業で行っている健診の簡単な血液検査でもわかりますので、必ず毎年健診を受けましょう。

2. 健診で糖代謝に異常があったら

健診で糖尿病に関する「糖代謝」の欄になんらかの指摘があった場合、糖尿病の可能性があります。
ひとつでも、一度でもチェックが入ったら、健診結果をお持ちになってご来院ください。

3. まずは生活習慣・食生活の見直しを

ご来院いただきましたら、問診をさせていただきながら、生活習慣・食生活の改善すべきポイントを探していきます。

例えば、
主食(糖質)が多くかたよった食事
● スポーツドリンクや糖入りのお茶などを毎日飲んでいる
運動不足
昼夜逆転など生活リズムが安定しない
などです。

糖尿病の治療には、3つの柱があります。

食事療法

運動療法

薬物療法

 

療法、といっても特別なことをするわけではなく、食事療法ならカロリーと栄養バランスの取れた食事をとること、運動療法は少しでも体を動かすよう心がけることがポイントです。
まずはお薬にたよらず、「食事」と「運動」を見直すことで、糖尿病との付き合い方を探っていきます。

食生活の指導

管理栄養士とともにできる範囲で行っていきます。生活習慣を伺ったのちに、スーパーやコンビニでも買うことができる食料品をどう変えれば健康的で血糖値を良くできるかなどを探っていきます。簡単にできる無理のない内容です。

運動不足の解消

散歩や軽めのジョギング、スイミングなどで筋肉を動かすことは、筋肉での糖の利用を増やし、血糖値を下げる効果があります。また血糖値を下げる働きをするホルモン「インスリン」の分泌や効き目をサポートし、中長期的にも血糖値を下げやすくします。
つらい運動を何時間も続けるのではなく、できることを毎日少しずつ行いましょう。

生活リズムの不安定

お仕事や赤ちゃん育児・介護など、生活リズムが不安定だったり、昼夜逆転している方の場合、すぐに改善することは難しいですよね。患者様の理想とする生活リズムを伺いながら、食事や睡眠のタイミングをはかっていきます。

4. 血糖値や病状に合わせたお薬による治療

血糖値がとても高い場合や患者様の病状によっては、生活習慣・食生活の見直しをしながらお薬による糖尿病のコントロールも行っていきます。
生活習慣病としての糖尿病(2型糖尿病)は、以下の2種類に分かれます。

インスリンがあまり分泌されなくなるタイプ
インスリンが分泌されているのに効きが悪くなるタイプ
※インスリン:血糖値を下げる働きをするホルモン

患者様がどちらのタイプなのかを診察や検査で判断し、複数ある飲み薬の中から患者様の病状にもっとも適したお薬を、時に組み合わせながら処方します。

5. 糖尿病の合併症の予防

合併症とは、ある病気によって引き起こされる「新たな病気」であり、糖尿病には「しめじ」と呼ばれる三大合併症があります。

神経の障害

糖尿病神経障害(末梢神経障害)

合併症の中でももっとも多く、早期から現れやすい合併症です。高血糖の影響で、手足など末梢神経がダメージを受けます。手足の指に痛みやしびれが左右対称に現れます。
最初は違和感やしびれ程度ですが、次第に痛みを伴い、睡眠や日常生活に支障をきたします。病状が進行してしまうと逆に痛みをほとんど感じなくなってしまい、血流の障害と相まって壊疽の原因となります。

目の障害

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は、目の網膜にあるとても細い血管がダメージを受け続け、放置すると出血・失明につながります。またほとんど自覚症状がありません。
そのほか白内障や緑内障などが現れることもあります。

腎臓の障害

糖尿病腎症

糖尿病腎症は、腎臓の中を走るとても細い血管がダメージを受け、腎臓の機能が低下してゆく合併症です。ほとんど自覚症状がなく、急激な体のむくみなどで気づいたときには入院での治療や人工透析が検討される状態になっていることもある、とても怖い合併症です。

それ以外の合併症

  •  動脈硬化
  •  心臓病(心筋梗塞や狭心症)
  •  脳卒中
  •  各種感染症(肺炎や足壊疽など)
  •  末梢の動脈疾患(糖尿病足病変など)
  •  歯周病
  •  認知症

また治療を行わずに放置していると、血糖値がより高くなり、それに脱水や感染症などが加わると、急激に病状が悪化する急性合併症(糖尿病性ケトアシドーシスや高血糖高浸透圧症候群)を引き起こすことがあります。命にかかわる状態で入院での治療が必要になることがほとんどです。

このような多くの合併症を引き起こさないためにも早めに治療を開始し、生活習慣の改善や食生活の見直し、お薬による血糖値のコントロールを続けることで、合併症を予防することができます。

6. 糖尿病コントロールの拠点として

患者様の症状にもよりますが、多くは月に1度ほど通院をお願いしております。
患者様との会話や質問を通じて、生活習慣や食生活の確認を行います。
またお薬を処方している場合は、患者様とお薬の相性もチェックしていきます。

当クリニックでは管理栄養士との栄養相談やさまざまなセミナー(糖尿病教室や運動療法の会)などを通して、楽しく、分かりやすく、最新の糖尿病の情報や話題をご提供いたします。 みなさまの糖尿病コントロールの拠点として、お気軽にご相談・ご質問をお寄せください。

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